葉酸の1日摂取量は?
![]() 妊娠希望、妊娠中、授乳中の女性に限らず、葉酸は必要な栄養素と言われています。 その中でも、妊娠希望、妊娠中、授乳中の女性には、特に葉酸の摂取が推奨されています。 サプリメントなどで摂取する場合は、1粒の葉酸の含有量などよく確認し、1日の摂取量を守りながら、適切な量を守り飲むことがリスクを軽減しすることに繋がります。 ![]() [目次] ・葉酸の食事摂取基準(μg/日) 男性の場合 女性の場合 ・妊活・妊娠中女性の場合 ・授乳中の女性の場合 ・妊娠希望の場合は、いつ頃から葉酸を増やせばいいの? ・出産後は、いつまで飲んだらいいの? |
男性の場合
| 葉酸の食事摂取基準※1(μg/日) | |||||
| 年齢等 | 推定平均 必要量※2 |
推奨量 | 目安量 | 耐容 上限量※3 |
|
| 0〜5(月) | ― | ― | 40 | ― | |
| 6〜11(月) | ― | ― | 60 | ― | |
| 1〜2(歳) | 70 | 90 | ― | 200 | |
| 3〜5(歳) | 80 | 100 | ― | 300 | |
| 6〜7(歳) | 100 | 130 | ― | 400 | |
| 8〜9(歳) | 120 | 150 | ― | 500 | |
| 10〜11(歳) | 150 | 180 | ― | 700 | |
| 12〜14(歳) | 190 | 230 | ― | 900 | |
| 15〜17(歳) | 210 | 250 | ― | 900 | |
| 18〜29(歳) | 200 | 240 | ― | 900 | |
| 30〜49(歳) | 200 | 240 | ― | 1000 | |
| 50〜69(歳) | 200 | 240 | ― | 1000 | |
| 70 以上(歳) | 200 | 240 | 900 | ||
女性の場合
| 葉酸の食事摂取基準※1(μg/日) | ||||||
| 年齢等 | 推定平均 必要量※2 |
推奨量 | 目安量 | 耐容 上限量※3 |
||
| 0〜5(月) | ― | ― | 40 | ― | ||
| 6〜11(月) | ― | ― | 60 | ― | ||
| 1〜2(歳) | 70 | 90 | ― | 200 | ||
| 3〜5(歳) | 80 | 100 | ― | 300 | ||
| 6〜7(歳) | 100 | 130 | ― | 400 | ||
| 8〜9(歳) | 120 | 150 | ― | 500 | ||
| 10〜11(歳) | 150 | 180 | ― | 700 | ||
| 12〜14(歳) | 190 | 230 | ― | 900 | ||
| 15〜17(歳) | 210 | 250 | ― | 900 | ||
| 18〜29(歳) | 200 | 240 | ― | 900 | ||
| 30〜49(歳) | 200 | 240 | ― | 1,000 | ||
| 50〜69(歳) | 200 | 240 | ― | 1,000 | ||
| 70 以上(歳) | 200 | 240 | ― | 900 | ||
| 妊婦(付加量) | +200 | +240 | ― | ― | ||
| 授乳婦(付加量) | +80 | +100 | ― | ― | ||
※1 妊娠を計画している女性、または、妊娠の可能性がある女性は、神経管閉鎖障害のリスクの低減のために、付加的に 400μg/日のプテロイルモノグルタミン酸の摂取が望まれる。 |
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※2 特定の年齢層や特定の集団などに属する人達の必要量の平均から求められる推定の平均値。一定の栄養状態を維持するために,数週間あるいは数ケ月にわたって吸収される必要量の平均値 |
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※3 サプリメントや強化食品に含まれるプテロイルモノグルタミン酸の量。 |
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| 参照元 日本人の食事摂取基準(2015 年版) | ||||||
妊活・妊娠中の女性の場合
上記の表で、妊活・妊娠中の女性を「18〜29歳」「30〜49歳」と考えると、 18〜29歳の妊活・妊娠中の女性の場合推定平均必要量が200μg、推奨量が240μg、耐容上限量が900μgとあります。 それに加え、妊婦(付加量)として、推定平均必要量+200μg、推奨量+240μgとあります。 結果、1日の食物からの摂取(天然の葉酸)の推奨量が480μg。 その他に、「妊娠の可能性がある女性は、神経管閉鎖障害のリスクの低減のために、付加的に 400μg/日のプテロイルモノグルタミン酸※1の摂取が望まれる。」とあるので、 480μg(食物からの天然葉酸)+400μg(サプリからの合成葉酸)=880μgの摂取量が推奨されていることになります。 30〜49歳の妊活・妊娠中の女性の場合推定平均必要量が200μg、推奨量が240μg、耐容上限量が1,000μgとあります。 それに加え、妊婦(付加量)として、推定平均必要量+200μg、推奨量が+240μgとあります。 結果、1日の食物からの摂取(天然の葉酸)の推奨量が480μg。 その他に、「妊娠の可能性がある女性は、神経管閉鎖障害のリスクの低減のために、付加的に 400μg/日のプテロイルモノグルタミン酸※1の摂取が望まれる。」とあるので、 480μg(食物からの天然葉酸)+400μg(サプリからの合成葉酸)=880μgの摂取量が推奨されていることになります。 ※1 プテロイルモノグルタミン酸は、サプリなどで使用される合成葉酸のことです。 |
授乳中の女性の場合
18〜29歳の授乳中の女性の場合推定平均必要量が200μg、推奨量が240μg、耐容上限量が900μgとあります。 それに加え、授乳婦(付加量)として、推定平均必要量+80μg、推奨量+100μgとあります。 結果、1日の食物からの摂取(天然の葉酸)の推奨量が340μg。 30〜49歳の授乳中の女性の場合推定平均必要量が200μg、推奨量が240μg、耐容上限量が1,000μgとあります。 それに加え、授乳婦(付加量)として、推定平均必要量+80μg、推奨量が+100μgとあります。 結果、1日の食物からの摂取(天然の葉酸)の推奨量が340μg。 しかし、耐容上限量が900μg〜1,000μgとありますので、授乳中の女性もサプリなどでの計画的な葉酸の摂取がおススメです。 |
いつ頃から飲むの?
では、妊娠希望、妊活中の女性は、いつ頃から葉酸を意識的に摂取するべきなのでしょうか。妊娠を希望し、具体的に妊娠を考えていたり計画し、妊活中である場合は、葉酸の摂取量を増やしましょう。 何故なら、タイミング次第では、いつ授かってもおかしくない時期だからです。 この時期から、葉酸の摂取量を増やすことで、先天障害に対して予防効果が期待できます。 妊活中や妊娠の可能性がある女性の1日当たりの葉酸の耐容上限量は、900〜1,000μgです。(18〜49歳まで) 妊活中や妊娠の可能性がある女性は、食事からの葉酸の摂取量240μg加え、400μgはサプリでの摂取が推奨されています。 つまり、妊活中や妊娠の可能性がある女性の1日の葉酸の推奨摂取量は、640μgです。 通常の摂取量 240μgに比べ、妊娠・出産を希望し、計画した時点で葉酸の摂取量を大幅に増やす必要があるということです。 |
出産後は、いつまで?
では、葉酸は、妊活〜授乳中まで飲めばよいのでしょうか。 葉酸は、産後鬱にも効果があるという研究結果があります。通常の生活から一変して、産前は体調や環境の変化、そして、産後は赤ちゃんのお世話に、授乳、そして、家事や仕事など、ストレスが溜りやすく、体調を崩しやすい時期です。 産後鬱は、10人中1人が経験すると言われるほどです。 原因は、環境や生活の変化・ストレスによる、自律神経の乱れといわれています。 産後うつは、長いと1年近く症状が長引くともいわれています。 葉酸は、うつ病予防に効果があることが研究データで実証されており、セロトニンなどの神経伝達物質の合成に欠かせない物質であることからも信憑性が高いとされています。 また、うつ病患者の約8割が葉酸不足であると指摘されており、葉酸を摂取することで抗うつ剤の効果が上がった事例もあります。 他にも、産後の抜け毛や肌荒れ、産褥期の回復、母乳の質や貧血など、葉酸は不可欠だと言われています。授乳中に、推奨されている食物からの葉酸の摂取目安量は340μgですが、耐容上限量は、900〜1,000μg(18〜49歳まで)です。 出産後は、葉酸不足に気を配り、摂取目安量を下回らないよう、充分に気をつけ、産後の大変な時期を乗り越えましょう。 |
マープロ企画 山下



18〜29歳の妊活・妊娠中の女性の場合